「おはようございます、ヒバリさん」
「…おはよう」

 

他の草食動物と同じように群れている沢田綱吉
何度か咬み殺したこともあったし正直言って親しいとは言いがたい間柄
そのはずなのに、どうして

 

「今日はいい天気ですねー」
「…そうかな?」
「はは…けっこう、いい天気だと思うんですけど」

 

(畏怖の象徴であるはずの僕にも他の奴らと同じように笑いかける君が わからない)

 

「君、感覚麻痺してるんじゃないの?」
「ええっ!?て、天気がいいって思っただけで!?」
「…違うよ…もういいや」

 

本気で言っているのかそうじゃないのかわからない
強いのか弱いのかもわからない
何を考えているのか、全くわからない

 

(何を考えているのかを知りたいと思っている自分に気付いたのはもう少し後の事で)

 

ああ どうやら僕は君のことが

 

 

通学路